Archive for 3月, 2012

2012/03/31

Alice

クラスの生徒、5歳の女の子アリスは、目に入れても痛くない程かわいい。

感情のままに眠たい時はどこでも眠り、お腹が減ったら泣き、嬉しい時はきゃきゃきゃと走り回る。

愛してやまないアリス。

 

そんなアリスとの最近の出来事。

後追いをするのが好きなので、その日もわたしが前を走りアリスはきゃきゃきゃと笑って私を追いかけて来ていた。

「ティチャー!」「あん!」「まん!」などと大きな声で私を追いかけながら言うアリス。

私は深く考えず、「アリス、あんぱんまん!」と言ってみた。

すると、なんとアリスも「あんぱんまん!」とオウム返ししてきた。

 

びっくり。

 

いくつか「ティチャー」「ママ」「アンテイー」など言える言葉もあり、こっちが言う単語を真似しようとすることもあるが、あんぱんまんのようにそんな長い単語を発したのは初めて聞いた。

もちろんアリスはあんぱんまんが何か知らないし、教室に戻って黒板にあんぱんまんの絵を描いてみたけれど、見向きもしてくれなかった。

キャラクター設定、お話、そして名前の呼び易さまで・・・どれをとっても子どもの心をつかむ要素がいっぱい。

日本で担任していた言語障害のある生徒も、あんぱんまんが大好きで「あんまん、あんまん」といつも嬉しそうに言っていたなぁ。

この出来事によって、あんぱんまんの偉大さと、アリスのさらなる可能性を感じた。

 

そんなアリス、今週の木・金となんとトイレに行きたい時に自らコミュニケーションをとることができた。

教室のドアの前に行き、自分のズボンを両手で掴み、私を見て「ま、ま、ま、ま、ま」と言う。

もしやと思ってトイレに連れて行くと、大成功。

涙がちょちょぎれそうに嬉しい成長。

指折り数えて心待ちにしていたのに、あと一週間でターム休みに入るのが、急に残念に思えた。(忘れちゃわないかな、と思って。)

そんなアリスの私の大好きな一枚。“寝起き”

なんてかわいいのでしょう。

 

 

少し前に風邪をひいて、その後喉の調子だけが治らず、体調全快でないので、ゆっくり休むことにしている今週末。

明日からはもう4月。

こちらでは4月は特に季節の変わり目でもなければ(年中常夏だし。)、新しいスタートとしての区切りの時でもないけれど、日本人としてはやっぱりなんだか背筋がピン!となる思い。

2012/03/26

Tom Mboya School

今日は仕事後、モンバサ市内にある特別支援学校の見学へ同僚と出かけてみた。

本当は子ども達が学習している時間に見学できたらいいのだが、自分のクラスを置いて出かけにくいので、今回は施設見学ということで放課後に訪れた。

TOM MBOYA SCHOOL FOR CHILDREN WITH CEREBRAL PALSY

脳性麻痺による障害のある子どものための公立学校である。

ケニア政府は、知的・肢体不自由・聴覚・視覚・脳性麻痺と障害種を分類して、それぞれ特別支援学校を設けている。

脳性麻痺の学校は決して多くはなく、ケニア全土で片手で数える程の校数。

「肢体不自由校と分けてるのはどういう理由から?」と質問したら「さあ?」と返答だったので、真意は謎のまま。

でも日本と異なるケニアの特別支援教育の特徴のひとつである。

 

 

この学校は生徒数は100人程、4歳から20歳近くまでの生徒が在籍している。

珍しく寮はなく、生徒のほとんどはスクールバスでの送迎(1ターム:800ksh)により通学している。

学費は1ターム3000kshで、私立である私の勤める学校と比べると半額以下である。

この学校の校舎内は見事に小さな段差にもスロープがついていた。

スロープがあることに感動すると同時に、段差・ぼこぼこ道が私の中であたりまえの感覚になっていたことに気いた。

車いすは旧式の物が多い。寄付等で海外から古い車いすが送られてきたりするようだ。

こうしてフレームにプラスチックの椅子をはめ込んで再利用しているものもあった。

座位保持椅子もいくつかあった。(上に荷物を山のように積まれてたけども。)

日本でいう自立活動にあたる機能訓練のための教室。

 

施設も清潔で、教材もなかなか豊富だった。

生徒がいなかったのがなんとも残念だけど、次の機会に。

同僚と一緒に訪問したことで、担任している脳性麻痺の障害がある生徒Faithにとって適した補助具や運動等について話し合うことができた。

教育現場の中でも、特別支援教育は最もチームプレイが大事な現場。

こういう機会をもっと設けて、同僚と同じ方向を見ていられるようにしたい。

 

 

2012/03/24

夢を食べる

きっと誰もが、口にせずとも心の中に小さな夢をいくつかもっている。

 

私は子どもの頃から、エビが好きだった。

私の誕生日の夕飯のご馳走はいつも海老フライ。

お母さんは、その日ばかりは、できるだけ大きな海老フライを私に食べさせてやろうとしてくれた。

大きな大きな海老フライが食べたい、何度も願ったことだった。

そして数年前に見た“南極料理人”という映画で、伊勢エビの海老フライが出てくるシーンがあった。

それを見た時の衝撃といったらすごかった。

「いつか伊勢海老フライを食べたい」と、小さな夢が生まれた。

 

 

新鮮な海産物が安く手に入る今、これまでの人生で最もその夢に近づいていた。

そして今日、ついに夢を叶える日が来た。

36cmの巨大伊勢海老(お値段645ksh:約645円)を前に、胸が高鳴る。

殻むきをし、下処理をする。

伊勢海老の殻はなかなか固く手こずるが、それでも胸のどきどきと笑顔が止まらない。

巨大背わた抜きも、包丁がめげそうになることも、すべてが夢までのプロセス。

 

そして・・・夢に口が届く瞬間。

大きな大きな伊勢海老フライ、ここにあり。

不思議だけれど、見た目も味も、もうどうでもよいことだった。

 

夢を食べた。

 

その事実が、私にとって絶大な価値。

きっとこの先、伊勢海老フライを作る事はもうないと思う。

そして今日の日の事を、忘れる事もないと思う。

 

 

 

 

 

 

付け足し。

主役張りの存在感を放つ今日の副菜、伊勢海老のお頭のみそ汁。

この美味しさ、はんぱじゃない。