無事に今年度の最終日を迎えた今日。
保護者が子ども達を迎えに来た。
それに合わせて、今タームの成長や今後の課題について、担任している子どもたちの保護者と話し合い、今タームの成長を綴ったレポートを渡す。
日本の学校の懇談の様に数十分きざみで時間を設定し、その時間にきっちり保護者が教室にやって来てくれるなんてケニアではありえないので、ただひたすら気を長くして保護者が現れるのを待つ。
マンゴーの木陰に椅子を置き、保護者を待つ事丸一日。
いつも通りの時間の朝の7時半から、最後の保護者が現れたのが夕方4時だった。
長い長い一日だった。
疲れたけれど、ケニアはターム休みが一ヶ月と長いそのぶん、保護者と協力して家庭においても学校で学んだことを継続して行ってもらうことが必要だと思っている。
保護者とこうして個人面談できるのは、1タームにおいて、学期始めと中間休みの時と学期末の3回。
ケニアの学校も3ターム制なので、つまり一年に9回。
保護者との面談は、子ども達の成長を一緒に共有したり、新たな目標を一緒に考えられる貴重な機会。
今年度、この一年間で子ども達との信頼関係が深まったのは自分でも感じていた。
それは、ケニアに来て彼らの先生となった時から、きっと築けると確信していたこと。
でも保護者との信頼関係を築くのはそう簡単ではないだろうと思っていた。
スワヒリ語も英語も半端にしか話せない外国人の先生が自分の子どもの担任だなんて、大丈夫かいなと、私が親でも心配するだろう。
だが今日、保護者からもらったたくさんの感謝の言葉や、子ども達の成長を喜んでくれる言葉で、保護者にもやっと一人の先生として必要とされ認めてもらえる様になったと感じられた。
「ちゃんと私の子どもの成長を考えて教えてくれてありがとう。」
「来年も私の子を教えてね。」
嬉しくて胸がじーんと熱くなった。
(もちろん全員じゃなくて、まったく話に集中してくれない保護者もいるけれど。)
ケニアでは “どうせむりだろう” と期待せず諦め半分で障害のある子ども達を見る傾向が強いように感じる。
それは学校現場だけでなく、保護者にも言える事。
誰かが、“あなたの子どもにはこんなに素晴らしいところがあるよ” と伝えてあげる。
そんなシンプルなことが、ここでの保護者への大切な支援のように感じている。
というわけで明日から12月いっぱい待ちに待ったターム休み。
ケニア山登山とエチオピア旅行が待っている。