トップ記事のタイトルが目に入り、買った今日の新聞。
“Take your children to school, or go to jail”
内容は、新しい法律の下では、保護者は子どもを学校に行かせなかった場合は、最大一年間刑務所に入れられるか100,000ksh(約10万円)の罰金を課せられるようになるというもの。
ケニアの学校システムは、nurseryと呼ばれるいわゆる日本で言う幼稚園にあたるものが3年間、 小学校にあたるprimary schoolが8年間、そしてその後 secondary schoolが4年間という構成になっている。
Primary schoolは義務教育で無償だけれど、それでも制服代やノート代等が払えない等の理由、働き手として使われているなどの理由で、学校に迷えていない子どもがまだまだたくさんいる。
ましてや年間約30,000ksh前後の学費のかかるSecondary schoolともなると、学校に行きたくても行けない子どもの数はぐんと多くなる。
この新法律が示す学校とは、nurseryからsecondary schoolまで。
学校に行けない子ども達の家庭環境は、もちろん貧困層。
一冊20kshのノートを買う事も苦しい家庭に、100,000kshの罰金の支払いができるはずがない。
では罰金が払えなくて保護者が刑務所に入れられた場合は、誰が子どもの面倒を見て学費や生活費を払うのか。
無謀で空っぽな、現実味と思いやりにかけた政策。
読んでいて、言葉の通りにあんぐり口が開いた。
この国のリーダー達は社会の底の方が全然見えていないみたい。
子ども達や国の未来を思い、子ども達みんなに教育を本当に与えたいなら、考えるべき事はもっと他にあるだろう。
・・・と、憂えてみたりして。