Archive for 3月, 2013

2013/03/28

なんでもマラリア

ここのところ本当にケニア慣れしてしまい・・・日本で社会復帰できるかなと不安がよぎる。

学校で日々起こるケニア的諸問題にも、一年半前は驚いていたのに今ではあたりまえに対応している。

 

今週、私のクラスの生徒が体調不良で倒れた。

孤児の子なので、学校の判断と対応が彼女に全てふりかかる。

 

学校の判断:「ま、マラリアでしょ。」

学校の対応:「マラリアの薬を2錠か3錠くらい飲ませてみよ。」

 

でた!いつもの “なんでもマラリア”。

みんな体調を崩したらいつもマラリアだと言う。

ローカルの病院では診断もマラリア率が極端に高い。

 

熱も低いしマラリアじゃないという確信もあり、いつも以上に病院に連れて行こうとしつこく食い下がった。

間違った薬を飲む事がどれだけ危険かと、説く。

大げさに、おどろおどろしく説く。

でも残念だが、力及ばず説き伏せれず、学校としては病院に連れて行くという判断に至らなかった。

でも同僚がお金を出し合って医療費を捻出し、病院へ連れて行こうと動いてくれた。

 

結果、マラリア検査はやっぱり陰性。

血液検査の結果、血が体を正常に巡っていない事が分かり、ドクターも「これは失神したらそのまま死ぬレベルだぞ!」と言う程危ないところだったようだ。(頻度は低いがてんかん発作もちの子どもなので、ひやりもひやり。)

きちんと症状に合った薬を処方され、今は病状は快方に向かっている。

今回の出来事で、学校側に少しでも “なんでもマラリア” の軽率さと命を預かる責任の重さを感じてほしい。

 

 

話は変われど、明日からイースターホリデーで4連休。

日本と比べて祝日が少ないケニア。

普段からみんなのんびり働いているけれど、それでも連休は嬉しいようで浮かれ気味。

Wたえこも浮かれ気味〜〜〜。

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Have a happy Easter !!

 

 

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2013/03/20

目を背けてはいけないこと

1月、多くの生徒が学費のスポンサーであるNGOの判断によって、公立の特別支援学校へ転校した。

彼らは家族やコミュニティーを離れて、隣町の学校の寮で暮らしはじめた。

 

最近になり、近所に住んでいる保護者達より、子ども達が適切にケアされていないと悩む声が聞こえてきた。

担任していたJumaaという子の親は、もう学校に戻さないつもりでJumaaを連れて帰ってきたらしい。

気になったし、家もわりかし近いので、ひょこっと家庭訪問をしてみた。

Jumaaによく似たおばあちゃんが庭先で大量の魚を揚げていたので、匂いにつられてすぐ場所が分かった。

おばあちゃんは嬉しそうに出迎えてくれ、Jumaaとお母さんを呼んだ。

まんまる太っちょだったJumaaはずいぶんスリムになっていたが、嬉しそうに笑って寄ってきた。

お母さんは学校の話と連れ帰ってきた経緯を、目に涙をいっぱいにためて話してくれた。

「学校で我が子を死なせるくらいなら、側においておく。」

そう言って、腹をくくったような険しい顔をした。

 

そして今日は校長先生と一緒に、施設見学と職業訓練の見学もかねて子ども達の転校先である学校を訪問した。

369人の障害のある子ども達が在籍しているマンモス校だが、十分に広い学校の敷地、羨ましいスペースの教室と学校寮。

だが圧倒的に子ども達の日常生活の世話をするワーカーや教員の数が不足していた。

寮に漂う便の臭いに、子ども達にたかる蝿の数に、車いすから落ちて泣き叫んでいるのに気付いてもらえない子どもを前に、息を飲んだ。

 

学校の敷地内をうろついていると、どこからか私の名前を猛烈に繰り返し叫ぶ声がした。

私を呼んでいたのは担任していたKamauだった。

嬉しくてKamauのもとに行ったが、話しかけても目をそらしなぜか最後まで無視された。

さみし・・・。

でもkamauなりのメッセージなのかもしれない。

 

寮ではFaithとの再会があった。

とっても痩せてしまったFaith、車いすやベッドから落ちたのだろうと思われる傷が体にいっぱいあった。

表情はとても乏しく険しく、姿勢を変えてもらっていないのだろう、体はがちがちに固まっていた。

Faithの好きだった曲をいくつか歌って、やっと小さな笑顔が見れた。

変わり果てたFaithを目の前に、どこにぶつけたらいいのか分からない悔しさを感じた。

 

ケニアでは、学校にも行けない家からも出られない障害のある子ども達が、まだまだたくさんいる。

そんな背景があるから、「障害があるのに学校に行けるだけ幸せだ。」と言う人もいる。

でも彼らの目の輝きを知っている私からすると、そんな幸せを彼らに勝手に押し付けてほしくない。

 

目を背けてはいけない現実がまたひとつ。

明日はこの問題に関して、保護者とNGOによる話し合いが行われるそうだ。

 

 

2013/03/08

大統領選挙

ケニアの大統領選挙に伴い、3月1日からナイロビ市内のホテルにての軟禁生活が続いている。

本当は早ければ3月4日の選挙日翌日には出ると言われていた選挙結果も、様々な問題が生じているようで開票が遅れており、現在もまだ出ていない。

経過発表では現在、予想通り二人の大統領候補による緊迫した接戦。

 

ウフル・ケニヤッタ 5,046,165(総得票数の49.8%)

ライラ・オディンガ 4,446,941(総得票数の43.9%)

 

このままどちらも過半数をとれなければ、約一ヶ月後に決選投票が行われる運びになる。

だがこのままウフル・ケニヤッタが票を伸ばして一発当選する可能性もある。

そうなった場合はウフル・ケニヤッタは2007年の選挙後の暴動に関わったと“人道に対する罪”でICCより訴追されているので、犯罪容疑者である人がケニアの大統領になるという事になる。

 

なぜそんな人をこんなにも多くの国民が支持するのかと疑問に思うが、ケニアでは大統領を選ぶ基準として、どの部族であるかということが大きく関わってくる。

ウフルは一番大きな部族であるキクユ族出身。歴代の大統領も全てこの部族からでている。

ライラも比較的大きく影響力のあるルオ族出身。この部族には貧困層も多い。

どちらも前回の選挙後の暴動に大きく関わっている部族である。

 

様々な背景をもつ今回の選挙の行方を、皆が固唾をのんで見守っている。

法律により、どんなに遅くても11日までには結果が出ることになっている。

日本にいた時は選挙にほとんど興味をもたなかった私も、常に情報をチェックして見守っている。

ケニアの大きな歴史的転換期に、ここケニアにいられることに感謝しながら。